草津白根山の噴火に思うこと、出来ること(活火山マップ)

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草津白根山、噴火

 

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予期せぬ噴火

2018年1月23日午前9時59分、群馬県と長野県の県境に位置する草津白根山の本白根山(標高2171m)が噴火しました。

 

草津白根山で噴火が確認されるのは1983年以来35年ぶりですが、本白根山の噴火は約3000年ぶりだといいます。

最近では火山活動はほぼ休止状態で、ある研究者は「はっきり言ってノーマークだった」と話しました。

(草津白根山ではありません)

また、産業技術総合研究所の主幹である星住さんは「気象庁も研究者も無警戒な中で突然起こった噴火だった」と話しています。

 

麓のある草津国際スキー場で訓練中だった陸上自衛隊の男性陸曹長(49)がお亡くなりになりました。

その他一般客を含め11名が重軽傷を負っています。

 

突然の爆発音の後、山頂から真っ黒な噴煙が押し寄せ、それと同時に噴石が降り注ぎ、一帯は恐怖に包まれました。

 

山頂近くをスノーボードで滑っていた男性は、噴煙で視界もなく息ができず、噴石により左腕を骨折しました。

ロープウェイのゴンドラにも、火山灰や噴石が直撃し、多数穴があきました。

 

スキー場は安全に配慮しロープウェイを停止し、そのため山頂駅にはスキー客が一時約80人が取り残されましたが、後に自衛隊や警察、消防によって全員救助されました。

 

 

 

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噴石の恐怖

噴火の際、実際に死傷する原因は、噴煙よりも噴石によるものが多数で、分かりやすく言えば、石がものすごいスピードで飛んでくるのです。

その噴石は、御嶽山噴火の時で時速300㎞で飛んでいたと記録されています。

 

また噴石の分類として、直径2mm以下の物を火山灰、直径2mmから64mmの物を火山礫、それ以上の物を火山岩塊(噴石)があります。

 

噴石というのはつまりこぶし大より大きい石の事です。それが時速300㎞で飛んできて当たってしまえば、もちろんただではすみません。

かなりの恐怖を覚えることは想像がつきます。

 

噴石は5㎞を超えて飛散することはほぼないとされていますが、火山灰や火山礫は5㎞をはるかに超えて飛んでいくことが分かっています。

 

1707年富士山宝永噴火では20㎞風下で直径2cmの岩片が確認されています。

 

白根山には噴石シェルターが設置されていますが、本白根山にはありませんでした。

噴火が起こると、シェルターが無くても噴石を避けるため、山小屋などに避難することが、身の危険を少しでも少なくする方法です。

 

 

 

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現在の火山活動

噴火を受けて、気象庁は火口周辺警報を発表し、草津白根山の噴火警戒レベルを3(入山規制)に引き上げました。

24日17時現在も火山性微動が続いており、噴火の予兆として警戒が続いています。

 

また、山頂から7㎞離れた草津温泉では相次いで、キャンセルや、問い合わせが出ているということです。

 

 

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国内の主な火山噴火災害

伊豆大島三原山

・1986年11月、伊豆大島の三原山噴火。溶岩流が市街地に接近し、約1万人が1か月島外避難しました。

雲仙普賢岳

・1991年6月、長崎県の雲仙普賢岳で噴火。43人が亡くなる火砕流がおこり約11000人が避難しました。

霧島連山新燃岳

・2011年1月、霧島連山、新燃岳が噴火。2つの市と街に避難勧告が出されました。

木曽御嶽山

・2014年9月、長野と岐阜にまたがる御嶽山が噴火。登山者が巻き込まれ58人が死亡、5名が行方不明とまりました。

 

 

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命を守る対策

噴火には、今回の噴石や水蒸気爆発をはじめ色々な種類があります。

 

火砕流、土石流、溶岩流、火山ガス、空振、降灰、岩屑なだれ、洪水氾濫など、多数あり、噴火の種類に合わせた対処が必要です。

 

対策として、具体的にはまず、山にいることで察知できる予兆です。

 

噴火前には震度2~3の地震が頻発します。

これは火山の中でガスやマグマなどが移動することで起こりますが、時間がたてばもう少し大きな揺れが来ます。

 

 

また、噴気の量が目で見て分かるほど増加します。

これはまだ噴煙とは呼べませんが、噴火が近い兆候です。そして、山体が膨張することもあります。

 

これらのような予兆があれば速やかに下山、下山できない状況であれば避難しなければなりません。

 

 

しかし、世界にはこれらの予兆が全くないまま噴火した例もあります。

 

入山中に噴火が起こったら噴石対策として、噴石シェルターを設置している山も多いのでその位置を把握しておくといいと思います。

市町村ごとにハザードマップを作成しているので、それを参考にするのも一つの方法です。

 

 

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まとめ

昭和以降10人以上の死者、行方不明者を出した噴火災害は5件で、死者、行方不明者は160人です。

 

全国に111ある活火山ですが、その数からすると大きな噴火はそこまで頻繁ではないように感じます。

 

 

しかし、他の自然災害にも言えることですが、気象庁や専門機関が研究、予知をしていても、100%予測するのは不可能です。

 

また、登山者やスキーヤーなど入山する方々も、事細かに噴火の情報を調べてから行く人は少ないと思います。

 

そのため、噴火にみまわれてしまうと、予期せぬ事態に皆慌てていまいます。

 

入山する時、大事なことは、危険度を知り、もし警戒状態であれば避けることです。

 

もし今回の本白根山ようにまったく警戒状況にない場合も、万が一はありますので、その事態に対応できる知識を持っておくべきだと思います。

 

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