報道番組を評価するマツコ・デラックスをみて報道番組のあり方を考える

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マツコ、報道番組を語る

 

 

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マツコの見解

2018/01/29日、放送の東京MX「5時に夢中!」に出演したマツコ・デラックスは報道番組について独自の見解を示しました。

 

番組内で、分かりやすいニュース解説や辛口なコメントで人気を集め、報道番組に革命を起こした「ニュースステーション」について取り上げました。

 

そのテレビ朝日の「ニュースステーション」で18年間メインキャスターを務めた久米宏氏について、マツコは「色んな意味ですごい先駆者でもあるし、いろんなものを崩壊させちゃったきっかけでもあるのかな」と語りました。

 

 

マツコは「ニュースステーション」放送開始当時のアナウンサーのイメージを堅いものと捉えていて、おちゃらけた報道番組は無かったと言います。

 

そんな中、バラエティー番組で人気があった久米宏氏にメインキャスターの座が用意され、当時のアナウンサーのイメージからかけ離れた人選に驚いた記憶を振り返りました。

 

「ニュースステーション」は久米宏氏を迎え、報道番組でありながら、エンターテインメントの要素を取り入れ、それは当時革新的だったと語ります。

しかし、現在の報道番組に関して「今、NHKだってなんだかパヤパヤしたセットの前で、中途採用みたいな女が脚出してニュース読んでるじゃない。

 

NHKにまであれをやられちゃうと、今はもう私事を一切言わないような超ストレートニュースでハードなやつとかを見たほうが新鮮かもね」と、当たり前になってきた報道番組のエンタメ化を皮肉を込めたマツコ節で語りました。

 

 

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先駆者、久米宏

1967年、早稲田大学卒業後、TBSにアナウンサーとして入社します。

入社動機は「学生時代演劇に明け暮れ、成績が悪く、一流企業の推薦が取れなかった」と自身は語っていますが、当時のアナウンサーの就職倍率は高騰し、「とりあえず」で受かるものでなかったのです。

入社後、激務と極度のあがり症で結核を患いながらも、中継リポーターなどを経て、1975年「料理天国」レギュラー、「ぴったしカン・カン」「ザ・ベストテン」司会として全国的に人気を得ました。

 

1979年TBSを退社しフリーになると、「久米宏のTVスクランブル」など数々司会をこなし、1983年ゴールデンマイク賞を受賞しました。

 

そして1985年「ニュースステーション」が始まりました。

メインキャスターとしての久米のフランクな司会は、賛否両論ありながらも、報道番組に変革を起こしました。

 

久米は公約のもとに、ジャイアンツが優勝した時、丸坊主にしたり、さらにジャイアンツが日本シリーズを制すると、またもや公約のもと、他局である徳光和夫の番組「NNNニュースプラス1」に出演し「読売ジャイアンツ、万歳」と叫んだそうです。

このように、破天荒なアナウンサー久米宏は世間の人気を集めていきます。

 

 

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エンタメ化の歴史

1970年代のニュースは、ハードニュースのみで編成された番組が主流でした。

 

しかし、1974年にNHKがワイドニュースショーとして「ニュースセンター9時」を開始し、これまでにない文化や芸能の分野を扱い始めました。

 

 

これを受けて民放は「民放こそが親しみやすい内容を届ける番組を作るべきだという点で、(NHKに)先を越された」と感じ始めます。

 

1985年に「ニュースステーション」が始まり、当時放送局の報道局単独での製作が主流だった報道番組に番組制作会社が参入するスタイルが誕生し、以後このスタイルが定着します。

 

1990年代に入ると、ハードニュースとソフトニュースの割合はソフトニュースを扱う方が大きくなり、地下鉄サリン事件をきっかけに、ワイドショー側が弁護士などの有識者を番組に呼び、事件の報道をし始めたことで、報道番組とワイドショーの線引きが曖昧なものになっていきます。

 

そして2000年以降、民放キー局、準キー局での夕方のニュース番組は際立ってワイドショー化されています。

 

つまり、すでに報道番組とワイドショーの垣根は取り払われたことになります。

 

 

 

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まとめ

先に述べ通り、現在はハードニュースのみを淡々と伝えるニュースはあまり見なくなりました。

 

テレビ局にとって大切な視聴率を取るために、エンタメ化は必要なのだと思います。

 

 

事件の事実だけを原稿通り読み上げられるより、専門家の意見を踏まえ、コメンテーターの意見を聞きながら、事件に関係する人の相関図などがある方が、見やすく、理解もしやすいので視聴者はそういう番組を選びます。

 

また、堅苦しいニュースだけでなく、芸能や地域の催しなどを扱うことで視聴者の幅を広げることもできます。

 

しかし、このエンタメ化が進むことで、多くの事件を扱えてないように思います。

 

ハードニュースのように次々とニュースを読むのに比べ、1つの事件に割く時間が長いため、1番組の中で話題となる事件などは1つか2つということもあります。

 

その事件について殊更興味を持っているならいいですが、そうでない場合「またこの事件か・・」となります。

 

そういう意味では、起こった事件・事故をストレートに伝えるハードニュースもなくしてはいけないと思います。

 

 

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5-2:思いつき

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