山菜の採り方・食べ方
日本では様々な山菜を取ることができ、日本全国には山菜採りが出来る場所がいくつもあります。
緑の風景が広がる中で山菜採りを体験し、足元を見ながら色んなものを取って、自分で採ってきた山菜を調理し食べるのは、普段のバタバタした生活とは違う緩やかな時間の過ごし方の一つだと思います。
山菜の種類
つくし
川の土手やあぜ道などに生えているものが多いです。
周りの草から頭を出しているくらいの長さが、ちょうど良いと思います。
頭がカサカサになっていないもの、小さすぎないものが良いです。
頭がカサカサになってしまったものはあまり美味しくないですし、小さすぎると次にハカマを取るときにとても大変です。
少し生えている場所があると、その周りにもたくさん生えていることが多いので、周辺をぐるぐる回って探してください。
そして茎の根元を持って軽く引き抜いて見ると、一度採った後でも、数日後に行くとまたたくさん生えていることも多いです。
「つくし」は採ったものを持って帰った後、ハカマを取る作業があります。
一人で取るのは大変なので、誰かに手伝ってもらうことをお勧めします。
爪が汚くなってしまいますが、ハカマを取りながら、硬いものや柔らかすぎるものは取り除いて下さい。
ハカマが取れたら、水できれいに洗い、ゆでて下さい。
ゆでた後の「つくし」は、佃煮や卵とじなどに調理して食べるのがお勧めです。
ふきのとう
日当たりの良い道路沿いなど水気の多い場所によく生えています。
つぼみの状態や開きかけくらいのものが美味しく食べられます。
花が開いてしまうと苦みが増します。
地面の下の辺りの膨らんだ部分の下の辺りをナイフで切るととりやすいです。
採ってきた「ふきのとう」はよく洗い、少量の塩を入れたお湯でゆでます。
数分ゆでたら、冷水で冷せばあく抜きの終了です。
天ぷらが有名ですが、ふきのとう味噌もお勧めです。
ふき
「ふきのとう」の茎の部分が「ふき」です。
「ふきのとう」の花が咲き、花が枯れた後に葉と茎が土の中から出てくるので、それを根元から切るか、折って採ります。
「ふき」は採ってきたままだと固くて食べられません。
鍋にお湯を沸かして、塩で板ずりした「ふき」を茹で、流水で冷した後、皮をむいて下さい。
手で剥いてもいいですが、包丁で剥いていくと量が多い時は楽に処理できます。
片方からだとどうしても残ってしまうので、両側から剥くようにして下さい。
下処理の済んだ「ふき」は、きゃらぶき(佃煮)にしたり、お浸しにしても美味しいです。
こごみ
日当たりの良い斜面や湿った場所に多く生息しています。
道路沿いでも水気が多い場所には生えていることが多いです。
「こごみ」は15cmくらいになったものが採り頃です。
根元部分を切って採って下さい。
ただ、「こごみ」はすぐに大きくなりすぎてしまいます。
「こごみ」は出来るだけ、若芽の状態で採るようにしてください。
若芽の状態が一番美味しく食べられますし、新鮮な状態のものをしっかり洗えば、生で食べることも可能です。
「こごみ」は、生でそのまま食べられるように、下処理が必要ありません。
生のまま、天ぷらにしたり、ゆでてお浸しやあえ物にしても美味しいです。
ほかの山菜に比べると、苦みも少ないので食べやすいです。
たらの芽
タラノキにはトゲが生えていて、タラノキの上の方に「たらの芽」が生えているので、革の手袋など少し準備が必要です。
次にもつながるように、枝を折らないように採るようにして下さい。
「たらの芽」は採ってきて数日置いておくと、苦みが増してしまいます。
きちんとした方法で冷蔵や冷凍で保存すれば、1週間や1か月持ちますが、出来ればすぐに食べることをお勧めします。
「たらの芽」といえば、やはり天ぷらが一番おいしいかと思いますが、お浸しにしても美味しいです。
まとめ
山菜は生えている場所や生えているものに目を向けないと気付かないものですが、少し意識を向けると実はいろいろな山菜が生えています。
上に書いたもの以外の山菜もたくさんあります。
今は野菜だけではなく、魚や肉類も下処理済のものがよく売られています。
そういったものと比べると、採った後も土を取ったり、皮をむいたり、手間がかかるものが多いですし、苦みもあるので、おいしくないと敬遠される方も多いです。
ただ、そういった昔ながらの手間をかける時間は、普段はゲームに夢中の子どもたちでも意外と面白いと手伝う子も多いです。
山菜の苦みは、酸化ストレスから体を守ったり、胃腸の働きを促進したり、精神的ストレスの改善にもつながるそうです。
土に触るだけでも、ストレスを軽減するので健康にとって大事だという意見もあります。
山菜採りには、勝手に人の山(土地)に入らない、次の年に採れなくならないように植物を無駄に傷つけない、若すぎるものは採らない、というマナーやルールがあったりします。
でも、山菜採りが出来るキャンプ場などに行けば、採り方も含めて教えてもらえるので、めいっぱい楽しむことが出来ると思います。
予定している日に何がどれくらい採れるのか、行ってみないと分からないという面白さもあると思います。
最低限の決まりを守りながら、普段歩かない場所を歩いて山菜採りを体験してみて、これまでとは違う有意義な時間を過ごしてみるのはいかがでしょうか。
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