生姜(しょうが)について
冬の健康食の一つに数えられるしょうが、この効能をご存知の方も多いことでしょう。
この寒い時期には体を温めたりするのに効果的な食物の一つです。
今回はこの「しょうが」について役立つ、記事を紹介します。
成分
しょうがを漢字で書くと「生姜」となります。この漢字の意味は、「辛みの強い、生きた根菜」ということです。
その名の示す通り「しょうが」には料理のアクセントたるべき辛み成分が含まれています。
代表例を挙げれば、ジンゲロン、ジンゲロール、ショウガオールです。
これに加え、辛み成分ではないものの、亜鉛やポリフェノールも含まれています。
これらの辛み成分は血行促進が期待でき、食事によって体を温めたりシミやしわ、更には冬の問題の一つ、乾燥肌にも対策できるのです。
数字で説明いたしますと、これらの効果で一度体が温まると、代謝は十二パーセントほど上昇します。
つまりは、同じ生活、運動、体質でも痩せやすい体質になるのです。
効能
先程も少しばかり触れましたが、冬に嬉しい効能がある「しょうが」の効能を詳しく見ていきましょう。
・体を温める
先程紹介した辛み成分の一つ、「ショウガオール」には、胴体の下部、つまり腸周辺の血流を上昇させる効果があります。
このことから体全体が温まり、更に副次的に体全体の体温がいい意味で上昇します。
これには持続性のあることが昨今の研究で明らかになっているのです。
・アレルギーの改善
冬の乾燥に伴い増えてくるのが花粉ですが、マスクや予防にも人間的ですから限界が当然あります。
それには辛み成分の「ジンゲロール」、「ショウガオール」が効きます。
そもそも花粉症のメカニズムは、免疫の過剰反応によるヒスタミンの過剰放出ですから、理論的にはこれを抑えればいいわけです。
先ほどの辛み成分はこの炎症を引き起こす成分を抑え、症状を緩和される働きがあります。
しかし、限度はあるので予防もしましょう。
・感染症の予防
花粉症と肩を並べる病気に、インフルエンザがあります。
また、その他の感染症にも有効ですが、「ショウガ」に含まれる『ジンゲロール』と、『ジンギベレン』という成分はウイルスや細菌が細胞に着くのを防ぐ、侵入を阻害する働きがあります。
また、寄生虫を自滅される働きのある成分で、耐熱を高めることによる自己防衛力が身に着きます。
・高血圧を解消する
血圧の上昇は、血管の破裂など重篤な事態を招きます。
これを未然に防げるのが「ショウガ」に含まれる成分で、血液をサラサラにし、血管の過度な収縮を抑制することで血圧の上昇を抑えます。
・体脂肪の減少
冬太りなどと世間から言われるように、運動量の少ない冬は体脂肪が増えがちです。
その原因は皮下脂肪や内臓脂肪、肝臓脂肪に悪玉コレステロールです。
しょうがの成分は脂肪を吸収できるため、これらの解消には効果を発揮できます。
また、冬以外の日常生活でも嬉しい効能を持っています。
・糖尿病の予防
糖尿病の怖いことは血糖値の異常上昇でしょう。
これはビールなどを飲んだ後にみられる徴候ですが、これが原因で救急搬送された方も少なくありません。
これは、血糖値上昇抑制のためのインスリンが不足して起こる現象なのです。
日本人がお酒に弱いと一般的に言われるのには、これが関与しているケースもあります。
しょうがの成分たる「ジンゲロール」は腸における糖の吸収を遅らせ、緩やかな血糖値上昇に一役買い、インスリンの働きを正常化させることができるのです。
・がんの予防
主に大腸がんにおける効用ですが、一部の研究で「しょうが」の『ジンゲロール』と『ショウガオール』は、がん細胞の増殖を防ぎ、死滅されることができるそうなのです。
まだ研究段階であるので、断定的には申し上げられませんが、可能性があるとみていいでしょう。
・認知症の予防
辛み成分の一つ「ショウガオール」は認知症の予防、遅延の効果も確認されています。
認知症の原因は、アミロイドβというアルツハイマー型認知症を、引き起こす物質があるからなのですが、しょうがの成分はこのアミロイドβの沈着を防ぐ働きがあるため、認知症対策にも効果ありなのです。
・美肌効果
しょうがに含まれる成分で、「亜鉛」と「ポリフェノール」を紹介いたしましたが、これは言わずもがな、美肌効果が期待できます。
今、サプリメントで摂っているかたも多いのではないかと考えますが、更に数多くの効用と共に亜鉛とポリフェノールを摂取してみるのはいかがでしょうか。
このような数々の利点があるしょうがを、最大限効果的に食べるには加熱処理がいいそうです。
なぜなら「ショウガオール」は加熱によって生まれるからで、効用を期待していいのではないでしょうか。
適量
しかし、何物も取りすぎは体に良くないといわれます。
摂取制限や基準はあるのでしょうか。
アメリカの食品医薬品局では、立ち位置は「副作用のないハーブ」となっているそうです。
ハーブは、取りすぎで体調を崩すなどの悪影響が報告されていますが、しょうがにはそれはなく、制限はいらないそうです。
しかし、先程紹介いたしました通り、しょうがには血流を高めるなどの効果があるので、発汗や動悸などの軽い症状がみられます。
これは断じて悪いものでなく、少し運動した程度のものですが、もしこれが嫌であるというならば、少な目に摂取してみることをお勧めします。
持続時間を考えて、朝昼晩と断続的に摂取しましょう。
まとめ
はちみつとレモンを入れて、簡単にショウガ湯ができます。
また、一度に使えない場合は、スライスにして「乾燥しょうが」を作ることもできます。
2:皮のまま1~2㎜程度の厚さにスライスする
3:30分程度、蒸し器で蒸す
4:風通しのよいところで、雨にかからないように干す
最寄りのスーパーでも「しょうが」は販売されており、この入手も簡単な「しょうが」ですが、ネットで調べれば、まだまだ、おすすめの調理方法も出てきます。
この機会にぜひ、「しょうが」を活かして健康的な生活を送ってください。
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