おすすめミステリー小説3選
「これまでミステリー小説を読んだことがないけど、なんか面白いのないかな」
そんな方にオススメのミステリー小説を厳選しました。
面白い小説って、続きが気になってやめられなくなり、徹夜したり一気読みさせられてしまいますよね。
今回選んだ作品は、私を実際にそうさせた作品たちです。
ドキドキやハラハラ。「え、そうだったの!?」という驚き。
そんな風に、心を掴んで離さない物語があなたを待ってます。
ミステリーには、「作者と読者の知恵比べ」のような要素があり、他のジャンルにはない楽しみ方があります。
物語に入り込み「誰が犯人なのか」推理するのはとても面白いことです。
何か面白いものがないか探しているのでしたら、ぜひ読んでみてください。
ミステリー小説3選
十角館の殺人 綾辻行人(講談社文庫)
・あらすじ
半年前、四重殺人事件が起きた九州の孤島、そこに7人の大学生が訪れました。
彼らはミステリ研究会のメンバーで、事件に興味を持っていたのでした。
事件について調べていく中、彼らは新たな殺人事件に巻き込まれることに……
ミステリー界に大きな影響を与えた、綾辻行人さんの新本格ミステリーです。
ミステリーの題材として、クローズド・サークル(閉ざされた空間)が取り扱われることが多いですが、この作品はそのお手本のようなものです。
外部との連絡手段がないので、助けを呼べません。
そして「犯人がこの中にいる!」という緊迫感や、推理する楽しみがあります。
本作もまた、孤島という閉ざされた環境の中、一人、また一人と狙われて行くスリルがありますよ。
この小説のすごいところは、”1行”で全てがひっくり返ってしまうことで、読み進めていくと、ある”1行”で大きな衝撃を受けることになります。
この”1行”のために、これまでの物語があったんじゃないかと思えます。
ミステリーを初めて読む人には、とりあえずこれを読んでいただきく、自信を持ってお勧めできる、完成度のとても高い作品です。
ちなみに、この作品は私が初めて読んだミステリー作品だったのですが、「騙される快感」を初体験しました。
どんでん返しの面白さを教えてくれた作品です。
あなたには犯人がわかるでしょうか?
ぜひ読んでみてくださいね。
向日葵の咲かない夏 道尾秀介(新潮文庫)
・あらすじ
主人公は小学4年生。夏休みを迎える終業式の日に、欠席したクラスメートS君の家に宿題を届けに行くと、S君は首を吊って死んでいました。
しかし、いっとき経つと彼の死体は消えていました。
1週間後、S君はあるものに姿を変えて現れます。「僕は殺されたんだ」と訴えながら……
色んな”仕掛け”が詰め込まれた作品です。
謎が多くて続きがとても気になります。
そして、ハラハラする展開で、物語に引き込まれます。
さらには、主人公が小学生で文章が比較的やさしいため、非常に読み進めやすい作品です。
一気読み必至で、私は友人に本作を貸すことが多かったのですが、みんな一気読みしてましたよ。
読者は”違和感”を抱きながら読み進めることになると思いますが、それもちゃんと解決されます。
「そういうことだったの!?」と、かなり驚かされます。
はい、めちゃくちゃ騙されます。
結構型破りな感じもしますが、伏線もしっかりと張ってあるので、「あーそういえば!」と納得させられます。
私はこの本を読んで、すっかり道尾ファンになってしまいました。
その後、十冊くらい道尾さんの作品を読むことになりました。
ものすごく独特な作品なので、好き嫌いが分かれるかもしれませんが、記憶に強く残る作品です。
暑い夏に読んでみてはいかがでしょうか?
青の炎 貴志祐介(角川文庫)
・あらすじ
主人公は高校2年生の男の子、母と妹と暮らす、3人家族でした。
ある日から、母の元再婚相手の曾根が家に居座るようになりました。
曾根は横暴な男であり、母の体のみならず、妹にまで手を出そうとしていました。
主人公は法的な手段で解決しようとしましたが、それも叶いませんでした。
そこで曾根を自らの手で葬り去る決意をした主人公は、完全犯罪を計画します。
まずお断りしておくと、この作品はいわゆる”どんでん返し系”のミステリーではありません。
この作品は、言うならば”人間ドラマ”の色が濃いミステリーです。
そしてこの作品の特徴は「犯人側の視点で物語が進む」というところにあります。
そう、主人公が犯人なのです。(ネタバレではなく、それが前提の物語です)
家族を守るために、自らの手を血で汚す決断をしてしまった主人公ですが、きっと多くの読者は、そんな主人公に共感し、応援したくなるのではないでしょうか。
警察も法律も、誰も家族を守ってはくれない。
正攻法では通用しない悪漢。
それに対して鉄槌を下すことは正義なのか?悪なのか?
とても考えさせられる作品です。
ラストが衝撃的すぎて、私はいっとき唖然としました。
湘南の江ノ島とか鵠沼とかに行くたび、主人公のことを思い出します。
謎解き系のミステリーとは少し違いますが、その分、ミステリーに馴染みのない読者でも読みやすいと思います。
ぜひ読んでみてください。
まとめ
ミステリーの世界は、ハマると抜け出せなくなるくらい面白いです。
もし、食わず嫌いをしているのだとしたら、それは本当にもったいないことだと思います。
今回ご紹介した作品は、どれも私がミステリー初心者の時に読んだ作品ばかりです。
これらの物語のおかげで、私はミステリーの面白さに気づきました。
たくさんの人にこの面白さを知ってもらえたら、嬉しいです。
色んな作品を読んで行く中で、「この作者の物語は好きだな」というのが出てくると思います。
そのときは、ぜひ同じ作者の作品を色々読んでみてください。
そうしたら、あなたも立派なミステリーファンの仲間入りです。
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