ハーブティーの健康効果?
漢方薬とハーブ
中国で発達した東洋医学には、生薬と呼ばれる自然由来の物質(植物の葉や根、動物の内臓、鉱物)を利用して病気を治す治療法があります。
現在、一般的な西洋医学ではこのような治療法はほとんどなく、合成された薬品を使って病気を抑える対症療法と呼ばれる治療が一般的になっています。
しかし、西洋でも漢方薬のように自然由来の物質で、病気を抑えるのではなく、体質を改善して病気を根本から治して健康になろうとする考え方はありました。その一つがハーブです。
ハーブとは、ヨーロッパで主に薬草や保存料として使われていた植物のことで、穀類や野菜や果実などの一般的な食用作物とは区別されていますが、香辛料として風味付けや肉類の臭みけしのために現在でも多くの料理に使われています。
しかし、もともと薬として使われていたものなので、いろいろな健康効果があると言われています。
効率の良い摂取方法はハーブティー
香辛料として使われる植物なので、ハーブをそのままの状態でたくさん食べるのは困難だと思います。
そこで、効率よくハーブの健康効果を得る方法として、ハーブティーを飲むと言う選択があります。
漢方薬の多くもお湯で煎じて飲みますが、それと同じようにハーブを抽出したハーブティーを飲んでも健康効果が期待できるのだそうです。
抽出方法は簡単で、普通のお茶や紅茶のようにポットで抽出できます。
抽出するお湯の温度や時間はハーブの種類や状態によって違いますが、ほとんどの場合ぐつぐつ沸騰したお湯で、お茶よりも長めの5~8分ほど抽出します。
その他にも低温抽出法や煮出し法もありますが、もともとハーブティーは味や香りを楽しむためのものなので、いろいろな抽出方法を試してみて口に合うものを選ぶといいと思います。
お手軽に手に入るハーブティーと効能
少し調べればさまざまなハーブティーがあり、一つひとつに異なる健康効果があることが分かると思いますが、ハーブの中にはあまり一般的でないものや、効果が強すぎて流通していないものもあります。
インターネットや専門店を利用すれば手に入る場合もありますが、副作用の心配もありますから珍しいハーブティーを飲むのは気をつけたほうがいいでしょう。
そこで、スーパーや雑貨店などで売られているハーブティーのなかでおすすめのものをいくつか紹介します。
カモミール
カモマイル、カミツレとも呼ばれる、もっとも古くから薬用として使われていたハーブで、ほとんどのスーパーで売られており、ハーブティーの代表と言える種類です。
副作用はほとんどなく安心して飲めるハーブティーですが、安眠やリラックス効果のほか、消炎作用や健胃作用、偏頭痛の緩和や、女性特有の症状の改善にも効果があると言われています。
ルイボス
ルイボス茶として最近注目されているハーブティーで、これもスーパーでよく目にする種類だと思います。
茶葉やティーバッグのほか、ペットボトルでルイボスティーを販売しているメーカーもあります。
多くのハーブティー同様ノンカフェインなので、カフェインを摂りたくない人にも好まれています。
ウーロン茶とほうじ茶の中間のような味なので、慣れない人にも飲みやすいハーブティーです。
ミネラルやポリフェノールを多く含んでいて、アンチエイジング効果が期待できるほか、冷え性やアレルギー体質の改善にも働くと言われています。
ジャスミン
ジャスミン茶で知られるジャスミンにも、健康効果があると言われています。
花のような香りをかぐと気分が軽やかになるように感じる人もいるかと思いますが、その通りでジャスミン茶にはリラックス効果があります。
また、肌荒れを予防する働きや、体臭や口臭を防ぐ働きがあると言われています。
ただし、ジャスミン茶は茶葉にジャスミンの香りをつけているので、お茶由来のカフェインが含まれていますし、香りだけでジャスミンの花が含まれていないジャスミン茶も多く、効果を充分に得られない可能性があります。
エルダーフラワー
小さなスーパーには売られていないことも多いかも知れませんが、欧米では一般的なハーブティーで、甘い香りが強くて飲みやすい種類です。
香り由来のリラックス効果もありますが、注目すべきは抗ウイルス、抗炎症、粘液浄化の効果です。
欧米の民間療法では、インフルエンザの薬として使われていたこともあるそうです。
レモンを入れても美味しく飲めるので相乗効果も期待でき、風邪のひき始めやインフルエンザの予防などで冬場におすすめハーブティーです。
ラベンダー
アロマオイルやポプリに使われることが多いハーブですが、花の部分を乾燥させたものがハーブティーとして飲用されていています。
鎮静、鎮痛、ストレスの緩和などに効果があるとされていて、他のハーブティーに混ぜて飲んでも、立ち上る湯気の香りをかいでいるだけでも気持ちが落ち着きます。
まとめ
ハーブティーの健康効果を紹介しました。
カモミール、ルイボス、ジャスミン、エルダーフラワー、ラベンダーの五種類のハーブティーとそれぞれの健康効果を取り上げましたが、まだまだ数多くの種類が売られています。
スーパーで手に入るような物なら危険性もあまりないので、効能を調べながらいろいろ試してみるのも楽しいと思います。
ただし、どのハーブティーにも多少の副作用があるので、アレルギー体質の人や、病中病後や子どもや妊娠中には注意が必要です。
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