乾燥対策としてのワセリン
冬は肌の乾燥が気になる季節です。
顔や手足など季節の変わり目から冬にかけては特に乾燥することが多くなります。
そんな時にお勧めしたいのが「ワセリン」です。
ワセリンは石油から得た炭化水素類の混合物を脱色して精製したもの、と定義されているものであり、皮膚の表面に油性の保護膜を張って皮膚をガードしてくれます。
化粧品の基材としても使われているもので、黄色ワセリンと白色ワセリンがあります。
白色ワセリンの方が精製度が高いので、顔などデリケートな部分を含め、全身に使いたい場合は白色ワセリンをお勧めします。
白色ワセリンは、ドラッグストアで手軽に、しかも比較的安価で購入することが出来ます。
ワセリンが使える部位
アトピーなど皮膚に炎症を起こしやすい人は、避けたほうが良いですが、ワセリンは赤ちゃんにも使えるものでもあり、顔も含めて全身に使えます。
お勧めはお風呂上りで、どこに塗る場合もですが、ワセリンを塗る場合は薄く伸ばして下さい。
少量取って、手の平で少し温めてから塗ると伸ばしやすくなるので、この一手間は大切です。
顔の場合は、先に化粧水で水分を肌に含ませてからワセリンを薄く塗れば、それだけで保湿対策はOKです。
肌に水分がないままで塗ってしまうと、乾燥状態で保護しているだけになってしまうので、効果があまり感じられません。
化粧水で先に水分をしっかり顔に含ませてから、ワセリンを塗ってください。
そうすることでワセリンの油分が肌に膜を作り、保湿に繋がります。
顔以外の他の場所もお風呂上がりに、肌が乾燥してしまう前に薄く塗って下さい。
数日で効果を感じられる場合もあります。
唇や肘やかかとなど、特に乾燥が気になる場所は、ワセリンを塗った後にラップで保護してください。
もっと効果を早く感じたい場合は、暖かいタオルをラップの上からあてていると、乾燥部分が早く治ります。
かかとはワセリンを塗った後、靴下を履いているだけでも十分な対策となります。
ワセリンの副作用
ワセリンには副作用はありません。
炎症やアレルギー反応も、ほとんど起こらないと言われています。
化粧品とは違い、ワセリンは皮膚に膜を張るだけなので、毛穴の中や角質の中に侵入しません。
また洗い残しがあったとしても、角質と一緒に勝手にはがれ落ちます。
油ですので必要以上に塗ってしまうと肌にはよくありませんが、適量を守って塗れば、肌に合わないなどのトラブルもほとんどないと思います。
ただ、ワセリンは炎症を押さえるための薬ではないので、既にかゆみなど炎症がひどくなっている場合は、医薬品などである程度治ってからの使用をお勧めします。
また、ワセリンは油分なので、ニキビが気になる場所に塗りすぎると悪化する場合があります。
とはいえ、薄く塗るだけでは問題はないので、適量を塗るようにしてください。
ワセリンを使う時の注意点
一度に厚く塗りすぎないという点はありますが、それ以外の注意点としては、ワセリンに直接指を入れて取ると、指についたゴミやホコリなどの不純物が入ってしまいます。
出来れば、スプーンなど専用のものを綺麗な状態で使って下さい。
もし小さい容器があれば、それに少しずつ移して使っていくのも良いと思います。
また、開封後は酸化していくので、蓋をきちんと閉めて、直射日光の当たらない場所に保管してください。
もし酸化してしまい黄色くなってしまった場合は、その変色した部分を削って使って下さい。
他にもいろいろ使えるワセリン
乾燥対策以外にもワセリンの利用法はたくさんあります。
① 傷対策
ちょっとした切り傷、擦り傷が出来てしまった場合に、ワセリンを塗ってラップを巻いておくと傷の治りが早いです。日焼けした時のお手入れにも使えます。
② 靴擦れ防止
新しい靴を履く時に、靴擦れしそうな場所にワセリンを塗っておくと、その部分の滑りがよくなって擦れることによる痛みを防止できます。
③ まつげケア
まつげ美容液の代わりになりますので、夜寝る前にまつげに付けてみてください。
④ 枝毛予防
枝毛が気になる場所に、少しのワセリンを塗り込むと摩擦を防いで効果が期待できます。
⑤ 花粉症対策
目元や鼻の入口に塗っておくと、花粉が肌に浸透するのを防いでくれます。
このように、様々な場面でワセリンは使えます。
そのほかにもメイク落としにも使えますし、香水を少し混ぜて塗っておくと、長時間良い香りが続きます。
まとめ
乾燥対策としてこれまで利用した中でも、ワセリンはとても優秀です。
化粧水・乳液・クリーム・オイル・・・たくさん保湿対策はありますが、ワセリンはドラッグストアで手軽に購入できて、顔も含めた体全体に使えて、しかも塗るだけで乾燥状態を治してくれます。
乾燥に悩んでいる方は一度、夜のケアだけでもワセリンに変えてみることをお勧めします。
数日で効果を実感できると思います。
家に1つワセリンを置いておくだけで、日々のケアやちょっとケガをしてしまった時にも使えます。
ワセリンは薬ではなく、肌を保護して保湿することで、自分の持っている力を最大限利用するもので、副作用もほとんどありません。
自分の全身ケアに、家族全員の保湿ケアに、コスパにも優れているワセリンを使ってみてはいかがでしょうか。
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