カラフルにまみれるクレイジーで派手なインドの「ホーリー祭り」とは

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インドの「ホーリー祭り」

 

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ホーリー祭りとは

世界の国をみてもとりわけ、独特な魅力を放つインドはその混沌とした、国をとりまく世界観は多くの旅人を魅了します。

 

そんなインドでの主要宗教のひとつであるヒンドゥー教では、神秘的な祭りが大半を占める一方で、ヒンドゥー教の祭りの中でも最も激しく、最も危険であるといわれているのが、今回紹介する「ホーリー祭り」です。

 

ホーリー祭りといえば、動画や画像で、その様子を見たことがある人も多いかもしれません。

近年では、単純に色水や色粉をかけあう、楽しむためのフェスティバルとしての意味合いも強まってきています。

ですが実際に参加してみると、その迫力は、画像や動画の比ではなく、ホーリー祭りの歴史、見どころ、注意に至るまで、レポートしていきます。

 

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ホーリー祭りの歴史

「ホーリー」という名の語源には諸説ありますが、最も有力なのは「ホリカ(Holika)」,インド神話に登場する女性神(アスラ神)の名前です。

 

彼女には兄がおり、その子である「プラフダータ」は、アスラ神の敵である「ヴィシュヌ」を信仰していました。

 

自分こそが神であると信じてやまない兄は、プラフダータを疎ましく感じ、あの手この手で、息子であるプラフダータを殺そうとします。

しかしながら、ヴィシュヌ神の加護により、息子はことごとく命拾いしました。

 

「どうしても息子を殺したい。」、最後の手段として兄が思いついたのが、炎に焼かれない神であるホリカを利用することでした。

兄はホリカに対して、息子と共に炎の中に入るよう強要します。

 

その結果としては、ホリカは業火に焼かれて死に、息子はヴィシュヌ神のご加護により生き残りました。

 

しかし、この結末について、実はホリカが、自身に巻いていたショールをプラフダータにかぶせることで、彼を炎から守ったとも言われています。

 

このことから、自分を犠牲にした「ホリカ」をしのび、その年の収穫物を燃やした灰を振りかけあったのが、ホーリー祭の起源であるとされています。

 

また、色水や色粉をかけあうことについては、その祭りの際、人家に押し入ってくる悪鬼ビシャーチャを追い払うために、泥や汚物などを投げつけたという、カシミール地方の伝承がもとになった、という説が有力です。

 

これらの伝承がインドやネパールで広がり、現在の形式となっています。

 

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開催場所、開催日時

ヒンドゥー教のお祭りであるホーリー祭りですが、ヒンドゥー教徒やヒンドゥー教寺院が存在するインド、ネパール、スリランカ、タイ、インドネシアなどで、大小様々な規模での祭りが開催されています。

なかでも最も大きな盛り上がりを見せるのが、今回特集するインドです。

 

デリーやガンジス川で有名な死者の街バラナシ・クリシュナの聖地ブリンダバンでは、特に激しい色粉のかけ合いが行われます。

地元住民だけでなく、好奇心旺盛な旅人や観光客たちも、ホーリー祭りを目的に訪れます。

 

ホーリー祭りの開催は、インド歴上の11月の満月の日に行われます。

現代の一般的な暦の上では3月にあたり、2018年には3月2日に実施されました。

 

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色水と色粉

色粉は元来、原色である「赤」「黄」「緑」が使われていました。

原色は自然の素材から手に入れやすい色だったのもありますし、赤は血肉、黄は糞尿、緑は豊作をもたらす自然という、宗教的な意味合いもあったと思われます。

現在でも、寺院などの宗教儀式で使われる色水や色粉は、原則として天然素材にこだわっているそうです。

 

一方で、街で繰り広げるかけ合いに関しては、その色のバリエーションは無限大で、道端や市場などいたるところで、さまざまな色の色水や色粉が売られています。

 

ちなみにこれらの色水や色粉、化学物質がたっぷりだそうで、目などに入らないよう気を付けたり、せっかくのお祭りで体調を壊してしまわないよう、気をつけて参加してください。

 

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ホーリー祭りの楽しみ方

祭りの流れ

ホーリー祭りは2日間にわたり行われ、正式には1日目にホーリー、2日目はドゥルヘンディと呼びます。

 

祭りの始まりは一日目の日没。男女の歌の掛け合い、焚火をすることで悪霊を焼き、幸福を祈願します。

色粉をかけあう祭りとしてのホーリーは、2日目の早朝から始まります。

 

朝早くから人々が街に繰り出し、身の回りの歩いている人、リキシャに乗っている人、バスに乗っている人、おかまいなく、色水や色粉をぶっかけていきます。

 

日が昇るころには皆がホーリーに参加し始め、街はどんどん彩られていきます。

 

ヴィシュヌ神を祀る寺院内でも、息ができないほどの色粉が舞い、混雑のなか人々は祈りを捧げ、踊り狂うのです。

 

事前に準備しておくこと

まずは服装ですが、必ず、汚れてもいい服を着るようにしましょう。

全身にかけられた色粉は、一週間は消えることはないと思ってください。

 

また、貴重品やカメラなどは、汚れてもいいように防水用のバッグに入れたりするのがおススメです。

 

次に宿泊施設ですが、有名な祭りだけあって、祭り期間周辺は人も多く、ホテルも混みやすいです。

 

よって、一週間から祭りの三日前から、ホテルを予約しておくことをおすすめます。

 

また、当日は交通機関なども止まりますので、会場までの行き方も、事前に把握しておきましょう。

 

 

祭りを楽しむために、色水や色粉は事前に購入しないと、当日はほぼお店が閉まるので、買うものはないに等しいです。

 

また、より一層楽しむためにも、恋人や友人とチームを組んで参戦することをおススメします。

一人だと標的にされることもありますし、なにより、祭りは一人で参戦しても面白くないものです。

 

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ホーリー祭り中の危機管理

今まで述べてきたように、ホーリー祭りは最高にクレイジーで、かつ、最高に楽しい一方で、祭りのなかで暴力事件、レイプ事件が起こっていることも事実です。

これには、以下のような原因があげられます。

 

カースト制度の解禁

みなさんご存知の通り、インドには紀元前から続く、カースト制度というものがあります。

インドでは、カースト制度が深く根付いており、人々の暮らし方や働き方にも影響を及ぼしています。

 

ホーリー祭りは、そうしたカースト制度による縛りの一切ない祭りで、普段上の立場にいる人にも、色粉をぶっかけることができます。

そのため、度が過ぎて事件に発展することもあります。

 

お酒の解禁

ヒンドゥー教では本来、飲酒は厳禁とされていますが、ホーリー祭りではそれも解禁され、普段お酒を飲まない分、酔った勢いで暴力やレイプをしてしまう…という事例もあるそうです。

 

 

主として、二つの理由を挙げましたが、この被害はもちろん、観光客に及ぶ場合もあります。

特に女性の方、普段からインドはレイプ案件の多い国です。

 

争いごとには首を突っ込まない、祭り後、人の少ない道を通って帰らないなど、しっかりと危機管理を行ったうえで、祭りに臨むようにしましょう。

 

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最後に

いかがでしたでしょうか。

最後に少し恐いことも書きましたが、しっかりと危機管理を行えば大丈夫です。

 

ヒンドゥー教をお祈りしながら、最高にクレイジーに、カラフルに、インドの街を彩っていただければと思います。

 

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7-3.海外

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