インターネット回線契約について
現代の社会では、電気・水道・ガスと同等ともいえる重要性を持つインフラ設備にインターネット回線があります。
今日は、このインターネット回線の契約で考えることをまとめたいと思います。
特に引っ越しを検討している世帯や、来春から一人暮らしを始める方、または自宅の通信費用の見直しを検討したい方などに参考になればと思います。
そもそも何のためにインターネット回線を持つのか
冒頭で重要なインフラと位置付けたインターネット回線ですが、他の生活インフラと異なりその利用形態や利用方法は人により大きく異なります。
例えば、動画やオンラインゲームを楽しむ人には大容量の通信が、情報収集やメール等のテキストメディアのやり取りが主である人には小容量でも、モバイルなどアクセスが容易である通信が求められることになります。
まずは、自身のインターネット利用方法を把握したうえで、どのようなサービスが必要なのかを考えることから始めることが重要です。
インターネット回線の種類は3種類
次に、インターネット回線の種類を考えます。
現在の主要なインターネットサービス種別は主なもので3種類があげられますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
光回線(NTTフレッツ光など)
自宅へ直接、通信用の光回線を接続する方法で、もっとも高速な通信を実現できる方式です。
動画閲覧やオンラインゲーム、家族で複数台の携帯端末やタブレットなどを自宅内WiFi接続するなど、大量のデータ容量をやり取りする場合に適した回線です。
一方で、自宅までの有線接続が必要となることから、初期工事費用や月額費用が比較的高値となります。(初期工事費用:多くが1~2万円程度、月額:多くが4~5千円程度)
ADSL回線(NTTフレッツADSLなど)
従来から電話回線として使用されている電話線を利用して、データ通信を行う方式です。
新たな回線を自宅へ引き込む工事が必要なく、電話線の両端に新たな装置を設置するだけでインターネット接続を実現でき、15年ほど前のインターネット黎明期にはその利用者増加へ大きく貢献しました。
しかしながら現在では、光回線と比較してデータ授受の速度が遅いことと、近年のネットコンテンツの大容量化(動画の普及や写真の高解像度化)を受けて、現在では、多くの利用者が光回線に移行されています。
但し、世帯数比率で5%ほどと想定される(注1)未だに光回線を提供できていないエリアにおける救済的な役割として、すでに存在する電話線を利用するADSL回線には、まだまだその存在意義があると言えます。
(注1)総務省発行の情報通信白書でも光/ADSL回線といった種別はなく正確な数値記載なし
モバイル通信回線
(携帯電話LTE/ポケットWiFi等のモバイルルータも含む)
携帯電話をはじめとする無線通信回線です。
日本各地に設置されたモバイル通信基地と無線通信を行い、インターネット接続を行う方式です。
携帯大手3社(ドコモ/KDDI/ソフトバンク)により非常に多くの基地局が設置され、日本国内のほぼ全てのエリアで無線通信が可能になってきています。
この方式の最大の魅力は、場所に捉われずインターネット接続が可能なことで、その利便性は多くの携帯電話ユーザが体感されている通りです。
一方でこの無線通信には、通信速度の面では光回線に劣ること、また多くの事業者では月単位でデータ容量に上限を定めており、それ以上の通信には追加費用等が必要になることが、デメリットと言えます。
さらに利用料金も決して安価とは言えません。
(最近はMVNOともいわれる格安月額を提示する事業者も増えていますがシェアの大半を占める大手3社の月額は6~7千円台が多い)
自身の利用に応えられる最適な通信環境を考える
皆さんの生活における通信環境は、この5年~10年の間にもサービス品質や料金、そしそれらの利用方法が大きく変わってきていますが、それにご自宅や自身の契約形態が必ずしも追い付いていない状況が多いと感じています。
例えば、自宅インターネット回線用に光回線を契約し、外出時のためにポケットWiFi等を利用している。
また、自宅はADSL回線を利用しているものの、実際には携帯LTEばかりを使用している。といった契約形態には、無駄がある可能性が高いです。
携帯電話やポケットWiFiを利用している方は、まずは自宅回線を解約した際に不便があるか、またすでに携帯/無線通信のみのユーザでも自身の利用方法と契約しているプラン(上限回線容量/回線速度/オプション契約)が適正であるのか、生活に根付きつつあり非常に便利な通信インフラですがその動きの速さも理解し、定期的に自身の使い方を見直す機会を持つことが強く望まれます。
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