『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』
(著:赤羽 雄二)
降ってわいたようにいいアイデアや作戦が、思い浮かぶことなどそうそう有るものではありませんが、全くないわけではないでしょう。日頃からよくよく考えていれば可能性はあります。
どんなことでも、日頃から考えるていることが大事ではないでしょうか。
それはなんとなくわかっていても、思考力を鍛える方法は筋肉を鍛えるのとは違い、明確な方法がわかりにくいものです。
そんな方法を簡単でシンプルなものに仕上げているのが『0秒思考 ―頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング―』という本です。
・第1章 「考える」ためのヒント
・第2章 人はゼロ秒で考えられる
・第3章 ゼロ秒思考をつくるメモの書き方
・第4章 メモを使いつくす
・第5章 メモの整理・活用法
東京大学工学部を1978年に卒業後、小松製作所で建設現場用ダンプトラックの設計・開発に携わる。1983年よりスタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士、修士上級課程を修了。1986年、マッキンゼーに入社。経営戦略の立案と実行支援、新組織の設計と導入、マーケティング、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード。1990年にはマッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国企業、特にLGグループの世界的な躍進を支えた。
作者は賢い人間はどんなことにも、仮説を立てられる人間であるといいます。
この仮説を立てるという力は本来人間が、生まれ持った能力です。
この能力を鍛え上げることが思考力を鍛えることに繋がり、頭がよくなることに繋がるのだそうです。
そのトレーニング方法はいたって簡単メモをとることです。
具体的な方法はシンプルです。
まずA4のコピー用紙を用意します。
これを横置きにしましょう。
そして、その左上にタイトルを右上に日付を書きます。
1ページには4~6行。各行20~30字書きましょう。
この日付を書くところからを1分で1セット。
1日に10分、つまり10セット行うと非常に高い効果を表すといいます。
このメモのタイトルはどんなものでも大丈夫です。
例えば、書きやすいものであれば、「今日のむかついたこと」というものでも大丈夫です。
ただただムカついたことを1分間書きなぐります。
最初はすらすら出てこないかもしれませんが、1分経ったらペンを置きます。
そして、その書き出したものの中に例えば「上司に怒られた」というものがあれば、それを次のタイトルにしてしまいましょう。
そして、次の紙にはなぜ上司に怒られたのかや、なぜムカついたのかということを書いていきます。
似たようなタイトルでも構いません。
このように1つのことについて深く考えていくことで、思考を深める練習をすることが可能になります。
コツは難しいことは考えずに、ただ思いつくままに書くということ。
それだけで思考力は深めていくことができます。
メモはテーマごとに分類したクリアファイルに保存し、時折見返すことで自分の思考を整理し、更に深めていくことに繋がっていきます。
3か月に1回見返し、6か月後にもう一度見返しましょう。
これをすることで思考力が深まっている自分の成長に気づくことができるそうです。
私がこの思考トレーニングを始めてから1週間が経ちますが、既に効果を実感しています。
日常の些細な自分自身の感情の動きや他者の言動など、すべてのことに「なぜだろう」と考える力がつくので、次の行動や思考に活かすことができます。
その「なぜだろう」と考えることが癖になっていくことが賢い人間へ近づくための第一歩であることを実感しています。
筋トレと同じく、思考トレーニングも継続が力になるものです。
本書には、困ったときのために思考メモのテーマが数多く載っています。
それをすべてコンプリートする心づもりでトレーニングに励んでいきたいと思います。
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