広島高裁、伊方原発の運転差し止め仮処分で原子力政策を考える

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伊方原発の運転差し止め仮処分

 

広島市の住民4人が求めた、四国電力伊方原子力発電所3号機の運転差し止め仮処分申請の即時抗告審で、広島高等裁判所(野々上友之裁判長)は12月13日(水曜日)、2018年9月30日まで運転を差し止めるとの決定を下しました。

 

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運転差し止め仮処分の影響

仮処分は決定の即時に効力を持つため、現在、定期検査で運転を停止している、四国電力伊方原子力発電所3号機は、18年1月下旬に予定している再稼働が困難な状況になりました。

 

この仮処分の決定を受け、この日、四国電力は「到底承服できるものではない」「早期に仮処分を取り消していただけるよう、決定文の詳細を確認の上、速やかに異議申し立ての手続きを行う」と声明を発表しました。

 

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運転差し止めに至るまでの経緯

2016年(平成28年)3月11日に、「広島原爆被爆者16名」「長崎原爆被爆者2名」 「福島の原発事故からの避難者1名」「一般市民47名」の合計88名が「伊方発電所の     運転を差止請求」する訴えを提訴しました。

 

この時に、上記の原告の3名が、「伊方原発3号機運転差止仮処分命令」の申立をしました。

 

仮処分の申立の審尋が、「4月28日」「6月16日」「7月13日」「9月13日「9月20日」の5回行われ、翌年の3月30日に、申立は却下されたのです。

 

しかし、4月13日に原告は広島高等裁判所に即時抗告をしたのです。

 

「7月12日」「9月13日」の2回の審尋が行われ、12月13日に広島地方裁判所の決定を覆す2018年9月30日まで運転を差し止める決定が下されました。

 

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過去の運転差し止め仮処分

地方裁判所では、原子力発電所に対しての「運転の差止の決定」はありましたが、高等裁判所の決定は広島高等裁判所の決定が初めてです。

 

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運転差し止め仮処分を決定の要旨の結論

火山の影響による危険性について、伊方原発が新規制基準に適合するとした規制委の判断は、不合理で、申立人らの生命、身体に具体的危険があることが事実上推定されるから、申し立ては立証されたといえる。

伊方原発は現在稼働中であるから、差し止めの必要性も認められる。

本件は仮処分であり、現在係争中の本訴訟で広島地裁が異なる判断をする可能性を考慮し、運転停止期間は18年9月30日までとする。

 

とのことです。

 

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運転差し止め仮処分を決定に対しての異論

阿蘇山が非常に大きな噴火した、約9万年前の噴火の火砕流は、伊方発電所の敷地内に到達する可能性が小さいとは言えないという理由で差止を決定しています。

(阿蘇山)

 

もし、阿蘇山の火砕流が伊方にまで来た場合には、大分県は全滅しているでしょう。

 

今回の差止請求の決定の、火山の影響による危険性の尺度は、阿蘇山の周辺130km以内は、原子力発電所どころか、人が住んではいけないという結論を導くのではないでしょうか。

四国は火山がない地域です。

その四国が人の住めない場所であれば、この日本に住める場所などありません。

 

「宇宙から巨大な隕石が墜ちてきたらどうしよう?」と同じ次元の尺度で物事を判断されたら、たまったものではありません。

 

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野々上友之裁判長について

今回差し止めの決定をした「野々上 友之 裁判長」は今月下旬に定年退官されるそうです。

 

したがって、四国電力から「異議申し立ての手続」以降は、と別の裁判長が審理を担当する
ことになります。

 

 

日本の原子力発電所のほとんどは近くに火山があります。

 

今回の決定は、「近くに火山がない四国の原子力発電所さえ差し止めの決定がされたのだから、同じ主張で仮処分の申請を行えば、原子力発電所の運転は差し止められる!」という結論は容易に導かれます。

 

また、司法の判断による原子力発電所の停止リスクが高まったことに他なりません。

 

当然、政府のエネルギー政策や電力各社の経営や影響が出てきます。

 

日本の原子力発電所は、使用済みの燃料の処理がままならないので、発電所内の使用済みの燃料は増えることはあっても減ることがないのが現実です。

 

原子炉を解体して環境に影響がないようにするには、最低でも40年はかかります。

 

したがって、日本の原子力発電は原子炉を稼働した場合と、稼働しない場合とでは、災害のリスクには大差がないのです。

 

「野々上 友之 裁判長」は、このような現実を把握して最後の審判をくだされたのでしょうか。

 

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仮処分で原子力発電所が差し止められていいのか?

来年の9月30日までに「伊方発電所の運転を差止請求」の民事裁判の判決が出なければ、差し止めの効力が無くなり、再稼働が認められます。

 

したがって、再稼働を止めるために、新たな仮処分を求める可能性は高くなったのです。

 

日本全体の問題である原発の安全性の評価は高い専門性が必要で、慎重で十分な議論が不可欠な条件です。

 

広島地方裁判所は、3月に出した「伊方3号機の仮処分申し立て決定」で、「こうした問題(※原子力発電所の運転差止)の検証は仮処分の手続きになじまず、通常の訴訟で行うべき。」という指摘をしていました。

 

資源に乏しい我が国の命運の決定する「原子力発電所の運転差止」を裁判によらない仮処分の決定に委ねると、今回のような結果になるのです。

 

法律を改正して、裁判の判決以外に原子力発電所の運転差止の効力を与えないようにする必要を強く感じます。

 

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最後に

最後に下衆の勘繰りを一言、言わせて頂きます。

 

野々上友之裁判長に申し上げます。

 

退官後に、反原発の講演と、反原発活動の弁護活動は絶対にしないで下さい。

裁判所の決定を売名行為に利用したという誹りを受けますよ。

 

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