残業が減らない理由とは
(月60時間以上の残業で「幸福感」が急上昇?)
会社員6,000人に調査したところ、残業が減らない理由として「帰りづらい雰囲気の感染」「管理職の業務の集中」などがあり、月に200時間の残業や同じ境遇にいれば、苦にならないという意見があったそうです。
自分の気づかないうちに、体を蝕んている場合もあるため、過度な残業は心身の健康を害します。
それでもなぜここまで残業をしてしまうのでしょうか。
会社員が残業してしまう理由
上記の理由でも書かれているように、周りの空気が帰りづらい雰囲気を作ってしまっていることは多いに関係がありそうです。
集団としての規範やルールに縛られすぎるあまり、個人としての判断が出来なくなってしまい、周りの空気に合わせてしまうのかなと思います。
またその残業によって、会社の利益がどれほど上がっているのかも疑問です。
仕事の目的とは
なぜ1日の勤務時間が8時間と定められているのかを、もっと考えてみるべきではないでしょうか。
休む時はしっかりと休む、働く時は働く。
しっかりとメリハリをつけて仕事をしないと、必ず体に負担となります。
そう考えると日本の会社全体で、意識を改革していくことが必要だと思います。
残業しにくい風土を作り、8時間という限られた時間で成果を出していく。
一日の勤務時間が8時間に定められている理由は、しっかりと家で休養をとり、次の日も元気に仕事をして欲しいからです。
自分の健康よりも、周りの空気を気にしてしまう環境を変えていかなければ、今後も過労死してしまう人は出てきてしまうのではないでしょうか。
また幸福感を仕事の量や周りからの評価で求めてしまうと、「成果を出す」ことではなく、「仕事をしていること」が目的になってしまいます。
それも周りの空気が作り出しているものなのかなと思います。
「あいつは一番長く仕事をしている」「いつも残業している」と思われたい、周りから評価されたいがために残業をしてしまう。
成果を出すことが目的ではなく、会社にいることが目的になってしまいます。
周りの空気に流されてしまうというのは、日本人の悪いところでもあるのかなと思います。
残業してしまうのは家庭との関係も原因
また残業が長時間の理由として、家族との関係もあると思います。
妻や子供との時間を大切にしていなかったり、家での居場所がなかったり、認めてもらえる場所が家にはない場合、無駄に会社で残業してしまうのではないでしょうか。
家にいるぐらいなら、会社で仕事をしていた方がマシ、といった感覚の方も中にはいそうです。
でもそれが果たして本当の幸福なのかなと思います。
もちろん中には仕事が本当に好きで、残業も厭わない人もいるでしょう。
好きで好きでたまらないという人は、それでも良いのかもしれませんが、多くの人は長時間働くことに疑問を抱いているのではと思います。
さっさと家に帰って、家族との時間を大切にする。
オンとオフの切り替えを行なって体を休める。
何が自分にとって、本当に大切なことなのかを問いかけてみると、良いのではないでしょうか。
海外の反応を見てみても、「能力よりも年齢が優先される」「日本の働き方は効率が悪い」「残業が多すぎる」などの指摘があります。
こうしたことからも、日本の残業を奨励してしまう文化は、変えていかなければいけないと思います。
日本の残業を自慢する風潮に警鐘
このままでは過労死が、また起きてしまうのではないかと危惧します。
過去にこんな記事もあります。
残業を自慢してしまう風潮が、日本にはあるようです。
このことからも、会社の上の人がまず意識改革をしていくことが、求めていると思います。
残業を自慢する風潮をなくすには、「残業する人は仕事が遅い」「残業なしの人には給料を上げる」など、残業を奨励しない環境作りをしていくべきだと思います。
過酷労働の内情
2020年の東京五輪のための仕事で、「バカか、てめえ」新国立建設で自殺がありました。
オリンピック・パラリンピックの主会場となる、新国立競技場の現場監督が自殺してしまったニュースです。
「新人なのに、通常の2倍以上の仕事を任されていた」月の残業が193時間を超えていたこともあるそうで、土日も頻繁に現場に足を運んでいたそうです。
周りで一緒に作業していた作業員の方は、気付かなかったのしょうか。
誰かが一声でもかけてあげれていれば、また違った結果になったのではないかなとも思います。
現場監督の仕事を少しでも緩和するために協力するなり、上司に報告するなり何か手段はあったはずです。
こういった過酷労働での自殺が続かない為にも、しっかりと現場は対策をとって欲しいと思います。
東京オリンピックは、誰もが楽しみにしている一大イベントであり、そのような場所でこういったことが起こってしまったことは大きな問題だと思います。
まとめ
たとえ自分の会社で過労死がなくても、こうして大規模な工事での過労による自殺を知ることで、過剰な残業の抑止になるのではないでしょうか。
またこうした残業自慢や残業の奨励が、どこかの誰かの過酷労働を助長しているかもしれません。
その為にも無駄な残業はなるべくしない、残業を奨励する雰囲気を作らない、家族やプライベートの時間をもっと有益にする、ということを社内で奨励していって欲しいと思います。
コメント