三国志と一緒に読むと楽しくおすすめな本4選

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三国志と一緒に読むと楽しいおすすめな本

今や本だけにとどまらず、映画やゲーム、マンガなど、様々な作品の題材にも使われている三国志です。

 

 

400~500ページの文庫本8冊以上(一般的な冊数)にも及ぶ濃厚なストーリーに加えて沢山の個性ある武将や文官が登場するこの歴史書は、本編ともいえるそのストーリー部分を読むだけでも十分に楽しめるものではありますが、当時の国家の実情や軍事事情、登場人物の裏話など、本編には詳しく書かれていない部分を知ることで、三国志の世界をより一層楽しむことができます。

 

そこでこの記事ではそんな三国志の裏側を解説する、本編と読むと楽しい本を4つご紹介します。

 

三国志を既に読んだ方はもちろん、これから読もうと思っている方も是非参考にして下さい。

 

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はじめに:三国志と三国志演義とは

まず始めに、混同されがちな三国志と三国志演義の違いを抑えておきましょう。

 

名前がよく似ている両者ではありますが、「三国志」は三国時代に蜀と西晋に使えた完了であった陳寿によって書かれた正史を扱った歴史書であり、多くが各人物の伝記として書かれています。

 

このため、今私たちが読んでいる「三国志」とは大きく異なる構成になっており、各登場人物の詳細がわかりやすいという特徴を持つ反面、物事を時系列で追うことが難しくなっています。

しかし、興味のある武将の人生を詳細に知ることができるという利点もあります。

 

なお、歴史書はその時の権力者の要請によって書かれるものであるため、正史=本当の歴史ではなく、あくまで正統な歴史であるという点に注意が必要ではありますが、この三国志は魏・蜀・呉の歴史をできるだけ公平に伝えているのが特徴です。

 

また、陳寿は事実関係にこだわり、信憑性の高い資料のみを使って三国志を記したことによって内容が非常に簡潔なものとなっているため、東晋末期~宋の歴史家である裴松之(はいしょうし)が多くの注釈をつけています。

 

このように人物の伝記としての面が強く、信憑性の高い資料のみを使って記したシンプルな歴史書が正史の「三国志」です。

 

一方、「三国志演義」は中国の元末期~明初の作家である羅貫中(らかんちゅう)によって執筆されたという説が有力な創作物であり、正史を元にして書かれていることから二次創作物であるともいえます。

 

創作されている有名なシーンとしては、映画の題材にも使われた赤壁の戦いで劉備・孫権の連合軍が曹操から矢を10万本せしめるシーンがあり、こちらは正史では曹操の陣営へ偵察に行った孫権の船が大量の矢を受けてバランスを崩しかけ、慌てて反対の面にも矢を受けてバランスを保ったという逸話になっています。

 

こちらの構成は時系列で後漢末期~三国時代の出来事を時系列に表し、各武将の詳細ではなく3ヶ国の関わりを中心に扱っており、今私たちが読んでいる三国志に近いものであり、正史を元に3ヶ国の関わりを書く一方で各武将の逸話などにも焦点が当てらているのが特徴である他、先ほどご紹介したような創作の部分が随所に見られます。

 

ちなみに現在の三国志のほとんどに見られる「劉備が善人であり、曹操が悪人である」という構図も三国志演義によるものです。

 

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市販の本はどちらなのか

かなり前置きが長くなってしまいましたが、本の紹介に移る前に現在市販されている三国志の本編を扱った本は正史と演技のどちらなのかを解説します。

 

結論から書くと「三国志」と題して販売されているものは、正史と演技を混ぜ合わせたものが一般的で、一般向けの書籍はもちろん、児童向けに簡略化したものや漫画版のほとんどがこれにあたります。

 

逆に正史の三国志は題名に「正史」とつけているものが多いため、正史の三国志の本を探すときは「正史 三国志」で調べると出てきます。

 

それでは本の紹介に移ります。

 

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三国志と一緒に読んでおきたい本4選

 

最高の戦略教科書 孫子

始めにご紹介するのは、当時から現代にいたるまでを、積極的に活用されている有名な兵法書である「孫子」を解説している「最高の戦略教科書 孫氏」です。

著者は日本の有名な中国古典の研究者である守屋洋さんの息子で、中国文化評論家の守屋淳さんです。

この本では、孫子の兵法を史実だけでなく、現代の企業経営や日常生活にも絡めて、解説を行っています。

 

よく読んで考えてみると、三国志のストーリー上でも孫子の教えを使用されていることが多いのがわかり、「なぜこの武将はこのときこのような判断を行ったのか」といったこともわかるようになるので、本編と一緒に楽しめます。

 

兵法三十六計

次にご紹介するのは、中国で最も知られている兵法書である「兵法三十六計」で、ここでは先程ご紹介した守屋淳さんの父である守屋洋さんが、執筆した兵法三十六計の解説書である「兵法三十六計」を取り扱います。

こちらの本も「最高の戦略教科書 孫氏」同様、登場する計略を様々な時代の歴史や現代の企業経営などと一緒に解説を行っており、その計略が使用された三国志演義の有名な場面が紹介されていることもあるので、あまり三国志を知らない人にもわかりやすい一冊です。

 

また、兵法三十六計の内容が孫子と比べると、内容が簡素で分かりやすいこともあってサクサク読めるほか、この兵法書が書かれたのが三国志の舞台となる後漢末期を含む魏晋南北朝時代であることもあって、三国志本編でもこの本の計略が使用されているシーンが多くありますので、一度読んでおくと三国志の戦争や外交の駆け引きがよくわかるようになります。

 

時間がない場合は「最高の戦略教科書 孫氏」を飛ばして、こちらだけを読んでもよいでしょう。

 

絶対に人に言いたくなる ろくでもない 三国志の話

3番目にご紹介するのは、三国志の英雄たちの意外な側面や伝説を扱った「絶対に人に言いたくなる ろくでもない 三国志の話」です。

この本は「猛将として知られる趙雲子龍は実は弱かった」「孫権は日本を侵略しようとして失敗したことがある」などの三国志の雑学をイラスト付きで、わかりやすくまとめたトリビア集であります。

諸説あるとはいえど、本編では描かれなかった登場人物たちの裏話や、小ネタが満載ですので、一度三国志の本編をすべて読むなどして、登場人物に関する知識を身に着けてから読むととても楽しめます。

 

劉備と諸葛亮 カネ勘定の「三国志」

最後にご紹介するのは、三国志の英雄たちの「懐事情」を主な題材とした「劉備と諸葛亮 カネ勘定の「三国志」」です。

「カネ勘定」という言葉が入った題名の通り、劉備と諸葛亮を中心とした、三国志の英雄たちの活躍を、お金の面から読み解いていく異色の解説書であり、三国志演義にて「物語」として創られています。

現在では、正史のように扱われている「劉備は仁君で諸葛亮は軍略の天才である」といった「美化された史実」の数々を否定すると共に、登場人物たちの「本当の姿」に迫っています。

 

また、「呂布の赤兎馬はポニー並みに小さかった」といった、三国志にまつわるちょっとしたトリビアも紹介されています。

 

「物語」としての色が強い三国志の書籍を、また違った視点で見ることができる一冊です。

 

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まとめ

三国志は予備知識があればあるほど、より面白い側面を持っています。

 

冒頭でも書いた通り、ストーリーを読むだけでもとても面白いのが三国志の魅力ではありますが、創作が入っているとはいえ元は歴史書である性質上、兵法や裏話などの予備知識を得ることでさらにその世界を楽しむことができます。

 

大筋のストーリーを知って終わるのではなく、ぜひこれらの予備知識にも触れて三国志の世界を楽しんでください。

 

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