食習慣を見直し強い血管を作る
日本人の多くが患うといわれている三大成人病のなか、特にその中に含まれているのが「脳卒中」「心筋梗塞」「動脈硬化」で、もともと高齢者に多かった血管の病気ですが、現代では幅広い世代で広がっています。
長寿大国と言われている日本です。
老後も健康でいられるようにするために欠かせないのが「血管の健康」で、血管を健康に保つには食生活を見直すことが大切なります。
そこで、強い血管を作るにはどのような食生活をすればよいのか、また日ごろどういったことに気をつければよいのかを見ていきましょう。
血管にやさしい「食事3原則」
塩分摂取量を減らす
「心筋梗塞」などが起こる原因として、第一備に考えられるのが塩分の取り過ぎです。
塩分を取り過ぎると、塩分過多で高まった血中のナトリウム濃度を下げるために、血管の中に水分が流入します。
これにより血液量が増えることで血管に圧力がかかり、高血圧となり最悪の場合は、「脳梗塞」や「心筋梗塞」といった病気を引き起こしてしまいます。
さらに高血圧は、血管壁を傷つける原因にもなります。
男性は1日「8g未満」、女性は「7g未満」、高血圧の人は「6g」の塩分摂取量が目安となります。
カロリーを抑える
油の多い食材や炭水化物を取り過ぎると、血管を傷つけるだけでなく、肥満や糖尿病につながる危険性があります。
そのため、1日を通じて摂取カロリー量を意識することが大切です。
また、食べる量を腹八分目にしたり、偏食や間食に注意をする、ゆっくり噛んで食べるなど、日ごろの食生活にも工夫が必要となります。
抗酸化作用が高い食材を食べる
血管の老化以外にも、誤った食生活や運動不足によって血管が酸化してしまい、動脈硬化やガンを引き起こす可能性があります。
若々しい血管を取り戻すために効果的なのが、野菜や果物といった抗酸化作用を発揮する食材を摂取することが大切です。
特に野菜は、1日350gを摂取することを目標に、さまざまな種類を満遍なく食べることが大切です。
食生活の見直しと改善がカギ!
今や、高齢者のみならず、30歳代前後の若い世代にも見られるようになったのが血管の病気です。
血管病には大きく分けて、脳卒中(頭蓋内出血)などの「血管が破裂する病気」と、胴動脈硬化などの「血管が詰まってしまう病気」の2種類があります。
かつての日本では、高血圧が原因で起こる脳卒中が血管病の主流だったのです。
その理由として、日本ならではの食生活が挙げられます。
そもそも和食は、醤油や味噌、カツオや昆布でとった出汁を多く使う料理が多く、洋食に比べて倍以上の塩分が含まれています。
人の身体は、塩分を過剰に摂取すると、取り過ぎたナトリウム濃度を下げるため、血管内に水分が流れ込み、血管を圧迫することで高血圧が引き起こされます。
高血圧を防ぐためにも、塩分の取り過ぎには十分注意することが重要となってきます。
次に、昭和40年代~50年代の高度経済成長とともに、欧米の食文化が身近なものになり、日本は飽食の時代へと変化してきたのです。
そこで起こった問題が「肥満」です。
肥満の原因となる悪玉コレステロールは、血液の流れを悪くし、動脈硬化や脳梗塞を引き起こします。
また、糖質も摂りすぎると血管内に蓄積され、肥満に加えて糖尿病などの一因となります。
血管を詰まらせるこれらの病気を防ぐために重要なのは、摂取カロリーを抑えることです。
特に炭水化物や油の過剰摂取は禁物となります。
さらに、食べる量を調整したり、適度な運動で摂取したカロリーを消費することも考える必要があります。
食品添加物や排気ガス、喫煙(副流煙も含む)、化学物質といったものに含まれるフリーラジカル(活性酸素)にも注意が必要となります。
多量のフリーラジカル(活性酸素)は細胞を酸化させてしまい、動脈硬化やガンを進行させる恐れがあります。
血管の酸化は、加齢によっても徐々に進行していきますので、野菜や果物といった抗酸化作用の高い食材を、日ごろから摂取するようにすることも大切です。
血管を健康にする効果的な食材
抗酸化作用の高い食材を多く取り入れることで、健康的な血管をつくることができます。
そこで、抗酸化作用の高い食材の一例をご紹介します。
サバ(青魚)
サバやイワシ、アジといった背の青い魚には、高血圧を抑え動脈硬化を防止するEPAやDHAが豊富に含まれています。
また、新陳代謝に必要なタンパク質も補給することができます。
しめじ(キノコ類)
シメジやシイタケなどキノコ類に含まれるβ-グルカンは、コレステロール値や血糖値を下げ、血流を良くする効果があります。
レンコン(根野菜)
レンコンやニンジンなどの根野菜は、余分な塩分を排出するカリウムを多く含んでいますので、高血圧予防に最適な食材だといえます。
また、抗酸化作用も期待することができます。
ほうれん草
ほうれん草は抗酸化作用に優れた食材で、血液を作る葉酸や鉄分も多く含んでいますし、腸内環境を整える植物繊維もたっぷり含まれています。
しかし、鉄分が含まれていますので、余り多く摂取してしまうと逆効果になる可能性もありますので注意が必要です。
大豆(大豆製品)
血管の収縮を抑えるカルシウムや、血管を拡張させ血圧を安定させるマグネシウムを含んでいる食材で、いわば万能食材と言えます。
バナナ
バナナは抗酸化作用が抜群に高く、トップクラスと言っても過言ではありません。
バナナは、ナトリウムを殆ど含んでいませんので、高血圧予防を大いに期待することができます。
まとめ
健康を維持するために最も大切なのは、継続的に身体によい食材を食べることです。
その日だけ健康的な食材を摂取したところで、大した効果は得られません。
とは言ったものの、毎日何種類もの食材を調理するのはとても多変です。
そこで電子レンジを活用するなどして、少しでも洗い物や調理の手間を減らしたり、週末にまとめて数日分作って、冷蔵保存したりと工夫して無理なく続けていってください。
コメント