ドン・キホーテから二万円を切るPCが発売
ドン・キホーテは、2017年12月1日から、プライベートブランド「情熱価格」の新商品として1万9800円(税別)のノートPC「MUGA(無我)ストイックPC」を発売すると発表しました。
2016年11月に発売した「情熱価格ジブン専用PC&タブレット」は2in1タイプのWindowsタブレットで、ヒット商品となっていますが、この製品も業界最低価格水準を実現しており、ユーザから多くの期待を集めています。
今回は、すでに販売されヒットしているタブレットに加えて、このノートPCの新規発売に取り組んだ背景について考察してみたいと思います。
ターゲットを絞った仕様
この「MUGA(無我)ストイックPC」は、低価格でありながらも現代向けのライフスタイルに合わせて
・ 高解像度(1920 x 1080 ピクセル)のフルHD画面
・ 視野角が広い高精細IPSパネル
といった、動画視聴に適した仕様となっています。
また、Microsoft(R) Officeと高い互換性を持つWPS Officeを搭載し、簡単な表計算などのオフィス作業にも活用できます。
これらの仕様と価格面を考慮すれば、多くの学生ユーザや、主婦層にとって、最適であると言えそうです。
なぜタブレットでなくPCなのか
では、なぜドン・キホーテは既存のタブレットに加えてこのノートPCを発売するのでしょうか。
その答えは、潜在的な需要が見込めるためだと考えられます。
これまでの動画メディアの発展の背景にはスマホ・タブレットで、容易にメディアへアクセスできたことが大きな要因です。
その一方で、スマホやタブレットの弊害もあるということです。
スマホやタブレットでは文字入力がフリック入力を主としており、テキスト入力や画像・動画編集といった、操作者が付加価値を与える作業の効率は、必ずしも良いとは言えません。
言い換えるなら、スマホやタブレットは受け身中心で時間を消費してしまう恐れが多いのです。
これに対して、PCでは能動的な作業に適していると言えます。
スマホやタブレットがその利便性から普及している今こそ、携帯性や即応性では劣るものの、PCでこそ得られる能動性や集中しやすい環境を、求める需要が増えてくることを考えての、ドン・キホーテのPC新規発売に至ったのではないでしょうか。
2in1タブレットと比較してもPCが優位
最近では、タブレット端末にキーボードを無線等で接続し、PCのような操作性を実現する機器も多くあります。
しかし、それでも純粋なPCとは決定的に違う点があると言えます。
タブレット端末では、Facebook、Twitterといったソーシャルメディア、スマホ同様の使い方が可能なため、SNS着信時の画面ポップアップが気になってしまいます。
仮にSNS通知をオフに設定しても、タップ一つですぐに使えてしまう環境は、作業への集中を妨げます。
どれだけ自身の意思をもって作業に集中しようとしても、ついついSNSなどを覗いて時間を消費してしまう経験は、皆が持っているのではないでしょうか。
タブレット/スマホ+PCの二台持ちで生産性を向上できる
このような問題意識を持つユーザに向けた製品が、今回の「MUGA(無我)ストイックPC」となるのではないでしょうか。
業界最安値水準とは言え、決して安い価格とは言えないPCですが、ここまでに述べた有用性はそのコストを上回ると考えられます。
これまでスマホのみなどでインターネット利用をしてきたユーザは、無自覚のうちに時間の浪費となる使用方法を続けている方も多いはずです。
この機会の個人のアウトプット、能動的な作業を目的としたPC保有へ投資し、より集中して物事に取り組む時間が増えることは、皆さんの将来にとって非常に有用なことであると考えます。
そしてその自信があるからこそ、若者やスマホのみユーザが主要な顧客であるドン・キホーテが、このタイミングで、このノートPC発売に踏み切ったのではないでしょうか。
この機会に自身の保有する携帯機器の扱い方や、インターネット等に消費する時間へのスタンスについて、思い返してみると良いのではないかと思います
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