平昌オリンピックにロシアは国家としては出場できません

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ロシアの平昌五輪資格剥奪について

 

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IOCのバッハ会長の判断

国際オリンピック委員会(IOC)は12月5日、スイスのローザンヌで理事会を開き、組織的なドーピングを行ってきたとされるロシアに対して、2018年2月に韓国で開催される平昌オリンピックでロシア選手団の参加を認めないと決めました。

 

ロシアは、2011年から4年間にわたって選手に対して運動パフォーマンス向上の薬物ドーピングを国家ぐるみで組織的に行ったとして、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)が報告し、IOC理事会はロシアの参加について協議していました。

 

ロシアのプーチン大統領は、来年月の平昌五輪から選手団の除外を決めた処分に対して、平昌五輪をボイコットしない意向を示した。

 

これは国旗や国歌を使用できない個人資格での参加を、政権が邪魔することはないという容認姿勢だということです。

IOCのバッハ会長はロシア側の判断を歓迎したといいます。

IOCはロシア五輪委員会(ROC)の資格を停止し、ドーピングの水面下の指揮者として明らかになったロシアのムトコ体育担当副首相を五輪から永久追放することに決議した。

 

 

IOCは以前にも政治的理由などで特定国家の五輪への出場資格を剥奪したことがあります。

 

ドイツ、日本(戦犯国)、南アフリカ共和国(人権差別)、クウェート、ガーナ、インド(政府の過度な介入)などがあります。

 

しかし、ドーピングでの国家制裁は今回が初めてです。

 

ロシアのドーピングスキャンダルは昨年の5月、ロシア反ドーピング機関(RUSADA)のグレゴリー・ロドチェンコ元代表の暴露で世界に知らされました。

 

 

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ロシアは個人資格でのみ平昌五輪に参加

IOCと世界アンチ・ドーピング機関(WADA)の合同調査の結果、ロシアが2011年から4年間、自国選手の小便及び血液サンプルを交換する手法で30あまりの種目1000人のドーピング結果を操作した事実が明るみに出ました。

 

IOCはロシア国籍で五輪に参加した選手25人の記録と成績を無効にして、メダル11個を剥奪しました。

ただし、IOCはドーピングテストを通過したロシア選手の場合、個人資格で平昌五輪に参加することができるように許可しました。

 

個人の資格で出場時には、ロシア国旗ではなく五輪旗が描かれたユニホームを着なければなりません。

 

もし金メダルを獲得した場合はロシア国歌の代わりに五輪賛歌が競技場に鳴り響くということです。

また国籍はロシア出身の五輪選手と表記されます。

 

フィギュアスケートの選手であるコリャダは「ロシア国旗のもとで出場するかどうかは問題ではない、出場することが一番だ」と言い、ボロノフは「IOCの決定は残念だが五輪に行きたいと話しています。

 

またフィギュアスケート世界女王のエフゲニア・メドベージェワ選手は5日の会見では、記者団からの国旗、国家がない形で五輪に参加するかという質問に対して「そのような質問をするのはまだ早いと思う」と述べて、明言を避けました。

 

 

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ドーピングとは

筋肉を増やしたり、持続力を強めたりする薬物を使って記録や成績の向上を目指す行為。
公正でないほか、体に副作用などの悪影響があるとして禁止されています。

 

 

 

 

ロシアのドーピング隠蔽の手口とは

世界陸上モスクワ大会とソチ冬季五輪で行われたロシアのドーピング隠蔽の手口は、薬物を使用したロシア選手の尿検体とクリーンな検体を入れ替えていたことで共通しています。

しかし、こんなに簡単な手口がまかり通ってしまうのでしょうか。

そこにはスパイ映画を思わせるような巧妙な手口があったようです。

スタッフのいない夜間に検体をすり替えたり、薬物を使用していない時期の尿を冷凍保存しておいたりしたようです。

また検査機関の部屋の壁に小さな穴を開けておいて、隣の部屋から手を伸ばし、陽性が出そうな検体とクリーンな検体をすり替えたりしたということです。

すり替えを行ていたのはロシア連邦保安庁(FSB)の人物で、検査機関には施設の水道管の作業員を装って出入りしていました。

 

 

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尿検体を入れるボトルのふたは開封できないとされていたが、FSBはソチ五輪の1年前に開封法を見つけ、関係者の間では「魔術師」と呼ばれ、どうやって開けたのか分からかったそうです。

 

その手法は、開封しても肉眼では異常を確認することができず、調査チームは顕微鏡による調査で、容器を開封した際のボトルのふたの内側につく痕跡を発見し、隠蔽工作が行われていたことを認定したそうです。

 

薬物の提供方法は、筋肉増強作用のある3種類のステロイド剤をウイスキーなどに溶かしたカクテルと呼ばれるものを口に含ませ、後で吐き出させるそうです。

 

この方法は、薬物が溶けやすくしかも吸収されやすく、陽性反応が出る期間が短くなるという利点があるということです。

ロシアはこのような手口によって、世界陸上モスクワ大会やソチ冬季五輪でメダルを量産したことになります。

このロシアのメダル剥奪や平昌五輪の選手団資格剥奪は、ドーピングの効果と、その結末の悲惨さ世界中に示した事件となりました。

 

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5-2:思いつき

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