フランスの伝統的なケーキ『ババ』とその考案者ロレーヌ公について

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フランスの伝統的なケーキ『ババ』

「ババ」、という名前のケーキをご存じでしょうか。

 

 

現在の日本ではあまり馴染みのないものですが、ババとは『発酵生地に干しぶどう』を加えて焼き、『ラム酒やキルシュ酒』を加えたシロップを染みこませたケーキのことです。

 

伝統的なフランス菓子のひとつであり、馴染みは薄いものの、日本でも本格的なフランス菓子屋さんだと売っているところもあります。

 

今回は、この『ババ』について紹介していきます。

 

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「 ババ」の歴史

ババは、ルイ15世の義夫でポーランド王である『スタニスラス・レクツィンスキ』が、ロレーヌ公となってナンシ市の美化を手がけていた1740年頃、このあたりの銘菓『クグロフ』があまりにもぱさついていたので、ラム酒をしみこませ、クレームシャンティ(生クリーム)を挟んで食べたことが発祥だと言われいます。

 

 

このロレーヌ公は『アリ・ババ』の話を好んでおり、そこからこのケーキを同様にアリ・ババと名付けたと言われています。

 

それが年月と共に省略され、『ババ』と呼ばれる現在の名前になったと言われています。

 

 

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ババの作りかた(ババ生地の製法)

強力粉500g, 塩10g, 粉糖30g, 温水で溶いたイースト菌20~30g, 卵3~4個を、ミキサーに入れてこね、卵1~2個を途中で加えます。

 

常温に戻して柔らかくしたバター100gをそこに加え、生地がなめらかになりミキサーの内側にくっつかなくなるまで、こねてからラップでおおい、30分から60分、22度~30度のあたたかいところで生地が倍量の体積になるまで発酵させます。

 

 

発酵したら、再びミキサーで生地がなめらかになるまでこね、最後に干しぶどう100gを加えて混ぜます。

 

これでまずはババ生地の完成です。

 

 

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ババの作りかた(ラム酒漬けババの製法)

ババ生地をバターを塗った好みの型の1/3~1/2の高さまでいれ、40度以下の場所で二次発酵させます。

生地が型のふちの高さになったら、210度から220度のオーブンで焼き、すぐに型から外します。

 

シロップは、水1リットルと砂糖500gを沸騰させあくをとってから、レモンやオレンジのゼスト(薄く表皮を削り取ったものです)または、バニラなどで香りをつけても良いです。
(大きいババの場合は砂糖600gほどでシロップをつくります)

 

 

この沸騰させたシロップに冷ましたババを入れるか、あたたかくしたシロップにあたたかいババを数秒くぐらせて十分にシロップを染みこませます。

 

染みこんだら、網に乗せてシロップを切り、ラム酒をふりかけ、沸騰したナパージュをババにはけで塗ります。

基本的にはこれで完成です。

 

 

もしも、ババに生のフルーツをのせたいという場合は、ラム酒ではなく『キルシュ酒』をふる方が良いでしょう。

 

また、完成したババの上に、クレーム・シャンティ(生クリーム)を上にしぼったり、あるいは横に二つに切って挟むようにして、仕上げることも古くからよくあります。

 

 

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キルシュ酒とは

今回の記事の中に何度か『キルシュ酒』という単語が出てきました。

 

この『キルシュ酒』ですが、本格的なフランス菓子をつくられる方以外には、あまり馴染みのない言葉ではないでしょうか。

 

ラム酒は馴染みがある、という方でもキルシュ酒はそこまで知らない、という方は多いはずです。

 

 

このキルシュ酒とは、『さくらんぼの蒸留酒』です。

同義のドイツ語『Kiirschwasser』が語源であり、『Kirsh』は『さくらんぼ』、『Wasser』は『水』の意味を表します。

 

フランシュ・コンテ、アルザス地方、ドイツのシュバルツバルト、スイス北部で生産している小型で甘い『ダークチェリー』の実をつぶして発酵させ、さくらんぼの葉と粗く砕いた種とともに蒸留してつくります。

 

 

キルシュ酒には独特の香りがあります。

この香りは、微量の青酸とアルデヒドおよび種から生じる、ビターアーモンドの香りによるものです。

 

このキルシュ酒は『18世紀後半』にフランスにもたらされ、1921年、AOCに認定されています。

 

 

食後酒としても飲まれますが、フルーツ、特にさくらんぼを使ったデザートの香り付けに用いたり、今回紹介した『ババ』のようにケーキの土台の生地に、しみこませたりする際にも用いられます。

 

また、その他にもカクテルやアンチに使用されることもあります。

 

 

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まとめと余談

いかがでしたでしょうか。

 

今回紹介した『ババ』というケーキは現在では、そこまで馴染みはないものの、ケーキ屋にいけばときおり置いてあるものです。

 

日本人の感覚とは少々異なるこの『ババ』の味、食感、風味をぜひ一度楽しんでいただけたらと思います。

 

また今回紹介した『ババ』の考案者である、ロレーヌ公『レクツィンスキ』ですが、『ババ』の他に、現在でもよく知られている焼き菓子である『マドレーヌ』の考案者であるとも言われています。

 

街のケーキ屋さんからコンビニまで、幅広く親しまれいている焼き菓子『マドレーヌ』ですが、その歴史は長く、ババと同様におよそ260年の歴史をもつ伝統ある焼き菓子なのです。

 

 

この現代にも伝わる『ババ』や『マドレーヌ』を考案したロレーヌ公(レクツィンスキ)ついて、最後に少しばかりではありますが紹介します。

 

 

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ロレーヌ公(レクツィンスキ)について

ウィーン条約により、1738年にロレーヌの君主となって、ナンシ市の美化を手がけるなどしたのがこの『レクツィンスキ』です。

 

今回記事の中で紹介した通り、『ババ』や『マドレーヌ』を世に出した人物であり、娘の『マリ・レクツィンスカ』は、ルイ15世に嫁ぎ、父の考案した『ババ』『マドレーヌ』『メレンゲ』などのケーキやクロメスキなどのポーランド料理を宮廷に紹介し、やがてそれらをフランス国内に知らしめるという役割を果たしました。

 

 

『メレンゲ』もまた現代の日本でよく見かける焼き菓子のひとつです。

 

 

文字通り、卵白に砂糖を加えて泡立てたメレンゲを焼成したのがこの『メレンゲ』という焼き菓子です。

口の中でふわりと溶けるような食感がとても魅力的な、この『メレンゲ』、主に街のケーキ屋でギフト用の焼き菓子として包装して売られていることが多く、贈り物にはぴったりのものとなっております。

 

食べたことのある方はもちろん、食べたことのない方もぜひ一度、ケーキ屋さんの『メレンゲ』を食べてみてください。

 

口の中に入れてすぐに消えてしまうかのような、不思議な食感がとてもおすすめです。

 

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