冬の京都観光のおすすめ
繁忙期の京都はどこも混みすぎ
京都には年間に一千万人以上もの旅行者が訪れるそうです。
小型のホテル、ゲストハウスや民泊も増えて、外国人観光客もより多く来るようになって、旅行者の人数は年々増えています。
旅行が盛んになるのは、気候的にもすごし易くて、桜や紅葉など自然の見所も増える春と秋です。
また、夏の長期休暇と重なる時期も込み合います。
四月、八月、十月、十一月は町中が観光客で埋め尽くされてしまいます。
せっかく歴史的な建造物を見に行っても、満員電車のような人混みのせいで落ち着いて見ることができなかったり、お土産物屋や飲食店にも長い行列ができていて、並ぶだけで疲れてしまったりします。
遊園地のアトラクションとかでは、行列に並ぶのもまた楽しいものですが、お抹茶を飲んでお菓子を食べるだけのために一時間以上も行列に並ぶのは、さすがに割に合わない気がしました。
いちばん見ごろの春・秋に旅行をするのもいいですが、おすすめなのは閑散期と言われる冬の京都観光です。
お正月が過ぎると、京都の町は空き始めます。
一月と二月ならホテルの予約も取りやすいですし、観光地もゆっくり回れます。
桜や紅葉こそ見れませんが、見所も沢山あります。そのいくつかを紹介します。
運次第では最高のロケーションになる金閣寺
祇園祭の八坂神社、千本鳥居の伏見稲荷大社、清水の舞台で有名な清水寺など、京都にはたくさんの神社仏閣がありますが、冬に行くのなら金閣寺もおすすめです。
一般的には金閣寺の名前で知られていますが、正式名称は鹿苑寺といい、世界文化遺産に指定されています。
鹿苑寺にある舎利殿(仏舎利と呼ばれるお釈迦さまの遺骨を安置するための建物)が、有名な金色の建物、金閣舎利殿です。
金閣の背後には衣笠山があって、手前には鏡湖池があります。
紅葉の時期には周辺の木々が色づいて、山もところどころ赤く染まり、その色が池に映ってとても綺麗で、金閣の金色の壁にも赤が反射して華やかです。
しかし、雪の日の金閣の美しさは、そんな秋の金閣にも負けていない美しさです。
雪が積もると山が雪化粧して神聖な感じがしますし、普段は黒い金閣の屋根も白く輝いて見え、気温はそれほど下がらないので、池は凍らず、白と金に輝く金閣を映します。
秋のような華やかさこそありませんが、息を呑むような静かな美しさがあります。
京都にはなかなか雪が降りませんし、積もるほど降るのは一年に何日かだと思います。
暖冬だったりすると、ほとんど雪が降らないような年もあるそうです。
よって、雪景色の中の金閣を見れるチャンスは滅多にありません。
しかし、だからこそ、天気予報を注視しながら旅行する日を選んで、雪の日を狙う価値があるような気がします。
毎年通って、どうにか雪の金閣を見れたときの感動は大きいですし、絵葉書にしたいくらい良い写真が取れます。
それから、もしも雪が降らなくても、残念がることはありません。
天気がよければ別の観光が楽しめます。
晴れた日には散策するのも楽しい
金閣寺に行った後は周辺を歩くのも楽しいです。
「京菓子司 満月」など、お土産を買うのにおすすめの店もたくさんありますし、少し歩けば見所もいっぱいあります。
二十分ほど歩いていける範囲には、北野天満宮、等持院、龍安寺などがあります。
さらに十分くらい歩けば、仁和寺があります。
このうち、龍安寺と仁和寺は世界文化遺産です。
つまり、金閣寺(鹿苑寺)から、龍安寺、仁和寺と回れば一日で三つの世界文化遺産を見学することもできます。
ただし、晴れてはいても京都の冬は厳しいので、暖かい上着が必須です。
学業の神様、北野天満宮
学業の神様と言われる菅原道真を祀る天満宮は全国各地にあります。
その中心となる総本社が北野天満宮で、この北野天満宮は梅の名所としても有名です。
また「もみじ苑」もあり、春と秋には道真公が見た梅や紅葉を見ることができます。
冬は残念ながら、梅も紅葉も見られません。
しかし、国宝に指定されている社殿に施された彫刻は、一見の価値があると思います。
また、一月、二月と言えば受験の迫るシーズンですから、家族や親戚が受験生の為に受験合格を祈願するのもいいでしょう。
北野天満宮を参拝したら、すぐ近くにある「とようけ茶屋」という豆腐料理店で食事をするのもおすすめです。
外国人も魅了される龍安寺の石庭
龍安寺で有名なのは石庭で、植物の植えられた庭ではなく、土塀で囲われた庭一面に白砂利が敷かれています。
外国人の人が日本文化に憧れてやってくるようなテレビ番組なんかで、一度は目にしたことがある景色だと思います。
庭はところどころに苔が活けてありますが、それ以外にはほとんど生物の気配はありません。
代わりに大きな岩がいくつか配置されていて、どっしりと落ち着いた景色です。
建物の中ではカメラの利用が禁止されていることが多いですが、龍安寺の縁側ではカメラの利用が可能で、石庭を自由な角度から写真に撮れます。
まとめ(冬の京都観光)
ガイドブック片手に繁忙期の京都を動き回るのはかなり過酷ですが、冬なら余裕を持って回れます。
春や秋には人混みばかりの世界遺産も、ゆっくり観賞できます。
桜や紅葉の綺麗な時期の観光もいいですが、まずは冬の京都を散策して、道順や交通手段をつかんでおくといいでしょう。
冬でも京都には見所がいっぱいあります。湯豆腐や鍋料理、千枚漬けなど冬ならではのグルメもあります。
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